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 出張①

2015年06月19日

「次は出張ネタを」と書いた前回から既に三週間近く。
そんなわけで出張①です。

過日京都への出張があり、仙台空港から伊丹へ飛び、
そこから空港リムジンバスで京都駅前へ。
目的地は更に離れた場所なのでタクシーに乗ることに。
バスプール最寄りのタクシー乗り場に行き、
先頭に並んでいたちょっと古いタクシーにそのまま乗り込んだ。
乗った瞬間、

「やべ、変なのに乗っちゃった・・・」

と思った。
外観同様のくたびれた感のある内装、というのはよくあることだが
だって、ハンドルの脇に普通は料金メーターがあるところに、
こんなものが置いてあるんだもの。

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自作のマウントか何かで固定はしているんだろうが、
テレビの周辺が黒のビニールテープでぎっちり固定されていて、
行き先を告げつつその異様さに「ちょっとヤバいんじゃね?」と
率直に思った。
ところが、落ち着いて運転席周りを見るとこんな感じになっている。

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席に間にはiPad、写真上赤で囲ったテレビ左わきに料金メーター。
更に運転席側ダッシュボード上にはケーブル・コネクタ類が一杯。
天井部からのお手製のケーブル(電源かな?)も見える。

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ドライバーさんはどう見ても70前後かそれ以上の年代。
10分弱の乗車時間だったが色々と聞いてみた。
(写真を撮っていいかどうかも聞きましたw)

まずこのタクシーの正体。
iPad経由でオンデマンドで各種の映画や動画が見れることにはじまり、
各ジャンルの音楽やニュースなど、世界各国の言語に対応した
様々なエンタメコンテンツを提供できるタクシーだったのだ!
それも機材のセットアップは自力でハンドメイド。
「どうやってメーター回すんですか?」って聞いたら、
おもむろに棒を持ち出してメーターのディスプレイをタッチしてましたw
スピーカーも良いのを積んでる様子。
やっぱり京都だけに海外のお客さんも多いのかな、と思ったところ、

「この間は家族連れの海外のお客さんを乗せて一日回ったんだけど、
 親が観光している時にお嬢ちゃんがずーっとこれでアニメ見てたよ」
「先月はロンドンのお客さんからメールが入って
 ”この日に行くから一日中空けておいてくれ”
 ”今、あなたがロンドンでは一番有名な日本のタクシードライバーだ”
 っておだてられたよw 仏・独・英の友達3人で来た」
「もう最近のメールのやり取りは日本人でも英語にしている。
 そのほうが文字を打つのが早いw」
「英語をどうやって覚えたか?英語は朝から晩まで毎日BBCを聴く。
 そうするとある日突然、何を言ってるか全て分かるようになる」
 ※ちなみに簡単な会話なら数か国語を操るそうです…

いやはや、最初の「うっ…」という思いは吹き飛び感動しました!

今回の体験で改めて感じた(痛感した)のは

如何に設備(車)が古かろうと、如何に見栄えが悪かろうと、
コンテンツやサービス、それも頭抜けたコンテンツやサービスがあれば
ちゃんとお客さんは付いてくる

ということである。そのお手本のようなタクシーであった。
そしてそのために何よりもチャレンジしてみること、行動してみること、
そのための最小限度の金銭投資と自分への時間の投資、工夫と実行、
このことの大切さを教えてくれる事例である。
この場合はつまり、ラジオはタダ、
必要な資機材は安価で揃えセルフセットアップ。
”こんなタクシーがあるなら客が付くんじゃないか?”という仮説と
そこに向けての工夫、行動、チャレンジ、である。
こういう事例を
”国際観光都市京都だから成立するサービス”
と見てしまうことは全く本質ではない。
もちろん、最初からそれだけを目がけてやってきたわけじゃないだろう。
色々と試してきたらこうなった、ということだと思う。
それでも、その”色々試す”というチャレンジがなければ
このような展開は生まれることはなかったはずなのだ。

復興まちづくりのなかで、若手のみならず世代を超えて
公民連携をはじめとする様々な取り組みにチャレンジしているが、
このタクシーに乗って改めて大切なことを教えられた。
どこまで出来るか、成功も失敗も将来は未知数だが、
それでも持ち続けていきたい、持ち続けなければならない意識である。
そして地方創生が叫ばれる今、別に立派じゃなくてもいい、
小さくてもいいからスタートを切るチャレンジ、
そこにこそ地域の活力を生み出す原点と可能性がある、
ということを体験を以って痛感した次第である。

なお、この日のドライバーさんのお勧めはジャズでした!

投稿者 sudayoshi : 2015年06月19日 01:55